電波系という言葉は、一時は検索してはいけない言葉とされていたり犯罪につながる物騒な言葉として使われていました。現代では、中二病な人や不思議ちゃんな人にフランクに使われる言葉としてもつかわれるようになりました。
今回は、そんな電波系な人に隠れているかもしれない病気について説明します。
電波系という言葉に差別的な意味合いが含まれているケースも多くありますが、精神的な苦痛を抱えながら生活をしている人も多くいるので皆さんで優しく支えあえるといいですね。
意味
「電波」 とは、頭がおかしい人、行動が意味不明で不気味な人、キチ○イじみた人、犯罪者な人に対する罵倒語として使われていました。現代では妄想狂で、マニアックで、浮力の強い言動が多いため、つかみ所がないような人にフランクに使うネットスラングと変化しています。
病気が隠れているかも
統合失調症
こころや考えがまとまりづらくなってしまう病気です。 そのため気分や行動、人間関係などに影響が出てきます。 統合失調症には、健康なときにはなかった状態が表れる陽性症状と、健康なときにあったものが失われる陰性症状があります。
陽性症状に症状は電波系の人の発言や行動に類似しているため、病気発覚のきっかけになったりします。
陽性症状
- 頭に話しかけてくる声がする→幻聴かも
- 頭の中に「テレパシー」を感じる
- 脳に「電波攻撃」を受けている
- 他の人には見えないものが自分には見える
- 身体を誰かに触られている感じがする
- すれ違う人たちが自分の悪口を言っている
- 常に誰かに見られている
- 周りの人が話している事が全て自分の事のように感じる
- 自分は有名スターの隠し子であると信じている
- 巨大な組織に狙われている
- 自分の考えが他人に知られてしまっている
- テレビで自分の事がニュースになって流れている
- 誰かに操られている
- 人に考えや衝動を吹き込まれている
- 極度に興奮したり奇妙な行動をとる
陰性症状
- 表情が乏しく喜怒哀楽が無いように見える
- 意欲が無いように見える
- 今まで好きだった事(趣味・スポーツなど)に興味・関心を示さなくなった
- 身だしなみに気を使わなくなっている
- 周囲の人と話さなくなった
原因は?
統合失調症が発症する原因としては遺伝や、脳の変化、環境因子などいくつかの要因が考えられています。
ですが、それぞれは原因の一つでいくつかの因子が重なって発症するとも考えらえています。
遺伝
必ずしも親が病気なら病気になるというより、病気のなりやすさが遺伝すると捉えることが大切です。
妊娠期・出生時の障害
脳の萎縮がみられること、前頭葉や側頭葉という部位が小さいこと、海馬や扁桃体という部位がとくに左側で小さいこと、前頭葉の機能が低下していることなどが報告されていますが、これらが発症にどのように関与しているのかについてはまだわかっていません。
お腹の中にいるとき(胎児期)のウイルス感染や栄養不良、出生時の無酸素状態などで脳の機能的な障害が生じ、成長期の神経系の発達や成熟に影響を与えてしまった場合に、発症の原因になるのではないかと考えられています。
気質・性格
内気でおとなしく、控えめ、神経質なところがあるかと思えば無頓着であったり、傷つきやすいなどの気質です。人と交わるのが苦手で、一人でいるのが好きな人など発症する可能性がそうではない人より上がります。
環境
養育環境の悪さが発病の主因と考えられます。
主な治療法は?
慢性の経過をたどりやすいことから治りにくいとも言われますが、「早期発見」「早期治療」を行うことで、日常生活に支障をきたさない程度まで回復する可能性が高くなります。
- ・向精神薬での薬物療法
- ・コミュニティーを作るデイケア
- ・日常生活や社会参加に必要な能力の回復する作業療法
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